個性の出しどころ
これから数ヶ月の電気代の事を考えると冷や汗が止まらない井木組採用担当の髙原です。
私はアパートでウサギを飼っているんですけど、ストレスなく過ごせるように冷房や除湿をしていたらエアコンの電気代が…ね汗
てなわけで今年の夏は部屋の中と財布の中はとっても涼しくなりそうな今日この頃でございます。
さて、そんなこんなで今日の本題。
主体性だったり意見を出す事だったり『個性を出す』ということは良いことに働くこともありますが、時として大きな毒になることだってあります。
例えば大概のお仕事(特にモノづくり系の業界)って「企画する人→管理する人→作る人」みたいな感じで川の水が下流に流れていくように仕事が進んでいくんですけど、主体性や個性の発揮する場所は川が決壊するほどのエラーがおこらない限り自分の担当する領域に留めておいた方が良いと思うんですよね。
企画する人は全体の見栄えや制作物の構造に不備がおこらないように企画していきますし、管理する人も管理する人で最もコスパ良く作れる方法を考えたうえで管理を行っていきます。そんななか管理する人が新しく構想案を1つぶっこんだり、作る人が自分の担当業務にアレンジを加えるようなことをしたらどうなるでしょうか?
当然管理する人の生産性を高める為に管理していくと言うことは達成されませんし、企画する人からしても作る人や管理する人に好き勝手されたら企画そのものが破綻してしまいかねません。そもそも(よっぽど仕事が出来ない人以外は)川上の工程で仕事をしている人は下流で起こることや起こりそうなことを全て踏まえて矛盾を潰してくれたうえで次の人に仕事を投げるんです。
だからそういった独りよがりな個性を出す行為というのは特にモノづくりの現場では1番嫌われる行為だったりもします
与えられた裁量の中でに能力や個性は発揮すべき
「なら主体性や個性は出さない方が良いのか」と思われるかもしれませんがそうじゃありません。
作り手は自分の依頼された制作物の品質で
管理する人は依頼された仕事に対する工程管理で
各々が与えられた職務領域のなかで圧倒的なクオリティでもって個性は出していけばいいと思います。
話は少し横道にそれますが、昔見たテレビ番組で「主婦3人が作ったカレーで最も美味いのはどれ」という企画がありました。
1人目の主婦はリンゴやコーヒーを投入し、2人目の主婦は複数のメーカーが出したカレールウを投入してカレーに深みを出そうとしましたが審査員からは「辛くしたいのか甘くしたいのかよくわからない」とか「香辛料Aが香辛料Bを殺してる」とかかなりの辛口なコメントをいただきました。
(カレーだけに)
で、結局審査員から最も美味いという評価を貰ったのは「メーカーの作り方に沿って忠実に作った」3番目の主婦だったんです。
そもそもメーカーさんはそれ単体で美味しくなるように研究開発をしているので、変に別物の香辛料や味が入ったモノを入れられると味を損なう可能性があるので当然の結果といえば当然かもしれませんが、与えられた裁量の中でしっかりパフォーマンスを発揮する事が結果としてより多くの人が満足してもらえることをこの番組から学ばせてもらった気がします。
いかがでしたでしょうか?
人間誰しも携わったからには「自分にしか出せない個性を出したい」という想いは出てくるやもしれませんが、その出しどころによっては周りに大きな迷惑や損害を与えてしまう事は忘れてはいけません。
念を押すようで恐縮ですが別に『個性をだすな』という話がしたいのではありません。
ただ、個性の出しどころはしっかり見極めていってもいいのではないでしょうか?
