2022年5月
4月に新入社員を迎え、多くの社員にお願いして研修資料の作成や研修講師に関わってもらいました。
特に講師を努めるのは思ったようにいかないところもあったでしょう。「人に教える」「人前で話す」という行為は簡単ではありません。きちんと分かりやすく説明できるように、また質問があっても答えられるように、十分な準備が必要であり、また聞き手の反応に合わせて内容を変えていく柔軟さも求められます。
私も講演の講師を努めた際、前列の人が寝てしまって、モチベーションが下がってしまったことが何度もあります。その度に自分の話の拙さを反省しています。
学校ではもちろん、職場でも教育は最も重要です。
人間の能力は、潜在的なものであり、本人も気がつかないものが大半です。それらは放っておいて開花するものではありません。引き出すきっかけをつくるのが、教育です。
教える側が苦労しながらでも講師を努め、その結果、聞く側の潜在能力が引き出されれば、それは結果的に相手に幸せをもたらす、人間としてとても素晴らしい行為と言えます。
後輩に様々な仕事を教え、一つ一つ覚えて成長する姿に喜びを感じた経験は多くの人々が持っているのではないでしょうか。
同時に教える側の能力も格段にアップします。どうやったら理解してもらえるのか、自分の経験と照らし合わせて深く考えることは自らの可能性も引き出すきっかけになります。
また、新入社員に限らず、経験の浅い社員に対しては相手の理解力を判断しながら丁寧に指導・教育を行い、少しずつ任せていくことが大切です。「自分がやった方が早い」と考えてしまうと、いつまでたっても後輩は育たず、仕事を抱え込むことになります。
あちらこちらで指導や教育が進み、お互いが成長していく職場でありたいと考えています。
代表取締役 井木 敏晴